掛け軸には長持ちさせる「定期的な掛けかけ」というものがあるようです。
長く掛ける場合でも、2~3ヶ月ほど掛けたら一度片付けて休ませ、虫食いや傷などで掛け軸を傷めないよう、専用の道具を保管、掃除することが大切です。
掛け軸の選び方は最低限必要な4本を揃えるのがベストだとか。
最初はまず、普段掛けを1本購入。
「普段掛け」の定番の図案は「山水」や「四季花」などですが、魔除けや幸運の図案である「虎(魔除け)」、「龍(吉祥)」、「フクロウ(幸運)」などがおすすめです。
安価なもので大丈夫です。
2本目の普段掛けは、絵の品質を意識して購入。 掛け軸の品質は値段相応で、15000円程度以上のものを選んだほうが良いようです。
3本目は慶事の掛け軸を購入。 結婚、正月、受験合格、昇進、誕生日など、家庭内のお祝いの時は、慶事の掛け軸の掛け軸として「松竹梅高砂」または「松竹梅鶴亀」が定番で正月にも掛けられます。
4本目は仏事の掛け軸を購入。法事をしない家庭では必要ありませんが、法事をする家では必要です。
「六字名号(南無阿弥陀仏)」や「観音様」などの図案を選ばれるようです。
5本目以降は趣味での購入。 「季節」「節句」「干支や吉祥・魔除け」「書」などお好みで購入し実際の季節・節句よりもやや早めに掛けるのが風流であり、正しい掛け方です。
最近は和室に床の間を造らない家づくりが多くなりました。
ですが、せっかく四季の楽しめる日本で古くからの形式の和室を設えるのであれば、床の間を造るのも粋だと思います。
小さなコアな空間ですが、一つの精神性のある世界観が楽しめる、そんなゆとりのある生活は素敵ですね。