コウノトリ
「幸せを運ぶ鳥」とも言われ、日本の「特別天然記念物」に指定され、兵庫県の県鳥でもあるコウノトリの本物を見る機会に恵まれました。
電柱の上に2羽と水田の中に2羽の合計4羽を同時に見られ、また、大きな翼を広げて降り立つ姿は、地元豊岡でもなかなか見る機会が少ない様で、沢山の幸運に恵まれました。
城崎温泉に家族で日帰り旅行をした機会に、折角だからと豊岡の「県立コウノトリの郷公園」に行く道中の城崎玄武洞のあたりで遭遇した光景です。突然、タクシーの運転手さんが「わぁー凄い!!」と絶叫して指さす先に、その4羽のコウノトリが美しく優雅な姿を見せてくれていたのです。
運転手さんの話では、豊岡近辺でも凡そ200羽程度しかコウノトリは生息していない様で、そのすべてが人工的に繁殖させ、のちに放鳥された鳥たちで、野生のコウノトリはもう日本では絶滅しているとのことでした。特に兵庫県と豊岡市は、コウノトリの繁殖と飼育・研究に尽力している様で、その拠点が「県立コウノトリの郷公園」になるとの事でした。
コウノトリは餌取が苦手で、公園で飼育された後に公園外に放鳥せれても、また餌を求めて公園の餌場に戻ってくるものもいるとの事でした。私たちが偶然目にしたのも、意外と生まれ育った近くで「居を構えた」鳥たちだったのかもしれません。
1971年をもって野生のコウノトリは絶滅したとの事ですが、その原因はいくつかあり、
1)狩猟による乱獲
2)河川や湿地の生息地の開発での消失
3)農薬使用による餌の減少や戦争中の大木伐採での巣場所の消失、などがあるようです。
人類が扉を開いた産業革命は、それ以降の急激な地球環境の変化でコウノトリのみならず、地球上で多くの動植物たちが絶滅し、その危機に直面する状況を造ってしまったのでしょう。
一方、地球温暖化や有害廃棄物はじめとする現在の環境問題は、私たち人間にとっても、どんどん『絶滅種への道』を「地球の環境破壊」を通して邁進しているのかもしれません。
「私たちの大切な地球環境を、みんなの為に、私たちの手で、守っていく事が、大きな課題なのだろう」と、コウノトリたちが静かに教えてくれているのを感じながら家路につきました。
コウノトリ君、「皆に幸せを運んでくれよ…」