【木心通信Vol.126】社長Blog

代表取締役 平尾博之

歌は助ける

新年恒例の経営者セミナーに来ています。
今回の楽しみは、二人です。
一人目は、建築家の隈研吾さんの話。当然、新しい国立競技場のお話が聞けそうですし、日本では今、最も旬の設計家です。
国産木材、それも地元産を出来る限り利用した建物を設計するコンセプトは、当社とも共通する所があり、とても関心がある建築家です。
たまたま先日テレビでも、自分の勝てない建物として、フランク・ロイド・ライトの落水荘をお話された様で、格別興味を持って来ました。
初めて聴くお話は、期待した以上に中身の濃い内容で、地域木材だけでなく地域の文化や伝統を熟知して、建物が地域振興に果たす役割まで踏み込んだ奥の深いものでした。
地域の単なるモニュメントだけではなく、地域文化の再発見や地域住民の新しいコミュニティの創造までを視野に入れた建物の構想理念には、私の想像を超えたインパクトがありました。
「建物を建築して、地域を再発見構築する」と言う熱い思いを感じました。
常日頃、自社の設計者には「住宅は、建て主の人となりを表すので・・」とは言っていますが、もっともっと影響力があるのが建築物だと、衝撃を受けました。

もう一人の楽しみの人は、さだまさしさんでした。
昔から大好きな音楽家で、「北の国から」のテーマソングに惹かれて社員旅行で富良野を訪れた事もあります。
無縁坂、関白宣言、精霊流し等々ヒットソングが続き、懐かしい青春時代と共に蘇ります。
今回は、本当に楽しみにしていました。
大きな借金をして、それを完済したお話で始まりましたが、私を含めみんなが感動したのは、やはり、東北震災後の「歌手としての役割」の部分だったと思います。
60歳で歌手人生を終わろうと考えていたそんな時、東北震災が起き、東北の親友を見舞いに行った時に、たまたま予定外にちょっと歌った歌で避難所の人達からもらった「勇気を貰えました。」と言う一言で、今も歌い続けています、とのお話でした。
「こんなちっぽけな自分が、こんなに大勢の人に、勇気を与えられたのなら、もっと頑張らないと。」と感じた事がその後の災害支援活動のきっかけになりました、とのお話でした。
建築物にしても、歌にしても、その物以上に人や地域に大きな影響力があるという現実です。
私自身がしている事は、もっとちっぽけかもしれません。でも、そこには想定外の影響があるかもしれません。
改めて、自分の職業に意義を自覚して、これからも頑張らなければ、というエネルギーを頂いた出張になりました。

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