アピールしない
プロ野球の大谷選手が、メジャーリーグの年間ＭＶＰに輝きました。私は、一人の日本人として、とても嬉しいと同時に誇らしい気持ちで一杯です。投手として、またホームランバッターとしての投打の活躍のニュースを聞く度に心躍るシーズンとなりました。
最後に驚かしてくれたのは、「国民栄誉賞の辞退」というニュースでした。「まだ早いので・・・」とのコメントで。
先輩のイチロー選手も、栄誉賞を３度辞退しました。
そんな二人に共通する点を描いた記事があり、興味深く読みました。
11月15日の大谷選手の帰国記者会見で、記者の「子供たちに勇気を与える活躍でしたね」という質問に、「プレーしている自分は、夢を与えるとか元気を与えようみたいなことは全く考えない」と答えたそうです。
おそらく真意は、「自分のプレーに何を感じるかは、それこそ人様が決める事」と心している発言なのでしょう。
また、イチロー選手は移籍会見の場で「これからも応援よろしくお願いします、とは絶対に言いません」と話したそうです。
これも、「応援は自分から頼むものではなく、黙っていても人が応援したくなる存在でありたい」との意思表明だったのではと、記されています。
マツコ・デラックスさんが登場する醤油のテレビＣＭに、こんなセリフがあります。「美味しいとか言っちゃダメよね、自分で。人が決めることですよ。」
二人の野球選手のコメントと同様に、「人様が決める事」と割り切る事は、簡単そうで難しいものです。
周りの人がどう思っているのか、どう見ているのかは気になるのが普通の人だと思います。
ネット社会の昨今では、あらゆる活動が現実の実力や内容はさて置きお構いなく、言ったもの得・目立ったもの得のアピール一辺倒の情報反乱が身近に広がってきました。
そんな時代だからこそ、大谷選手やイチロー選手の生き様や醤油のＣＭに共通する「アピールしない」生き方は、本当に強い人だからできる事なんだろうと感じています。
実力も備わっていないのに「アピールしない」は、無能です。
「アピールしなくても」中味を評価してもらえ、「人に決めて頂ける」存在の人間であり会社に成れるよう、真の実力をつける努力をしたいと思っています。
