【木心通信Vol.128】社長Blog

代表取締役 平尾博之

折角の機会と

テレワークという、新しい働き方の実験を行っています。

 辞書では、「テレワークとは、情報通信技術(ICT)を活用した、場所や時間にとらわれない柔軟な働き方のこと」、と記載されていました。

政府が小中学校の臨時休校をお願いし、コロナ肺炎対策に本格的に手を打ってから、早1か月近くが過ぎようとしています。

当社には、小学校の子供を抱えるお母さん社員が複数在籍しています。政府の休校依頼が発表される以前から、「もし、当社にコロナ感染者が出たら、どう対処すべきか?」を自問自答する中で、「会社封鎖」が現実化した場合を想定し、健康で未感染者の業務を自宅で行う方法や、本当に労働を家庭でも消化できるかを実験することが必要では、と考えていました。

ちょうどそんな折に、政府の依頼が発表されましたので、「ここで実験をしよう」と、すぐに該当者を集め、「テレワーク実験」の趣旨を話しました。

「遠慮なく会社を離れて、家庭で仕事をしてほしい」「子供たちのそばにいて、家事と仕事の両立が可能かを真剣に実験として取り組んでほしい」「仕事は従来のものではなく、作業主体の成果の測定しやすい業務にし、達成目標を決めるので期日までには完成させてほしい」と、お願いしました。

「二週間会社に出社しなくてもいい様に、準備を整えてから実験に入ってほしい」と付け加えました。

あれから1か月近くが経ち、目標にしていたテレワーク完成期限が過ぎていますが、まだ成果が誰からも見えていません。

「出社しなくて良い」と伝えましたが、全員が4~5日(土日込み)しか在宅していません。各人の本来業務は、在宅したにも関わらずほぼ低下することなく従来通り消化しています。

該当者に途中経過を聞くと、家庭内で子供たちと過ごすのを、友人同士や家族身内で協力し負担を分け合っているとの事。

例えば3人の友人が集まり、全員の子供を一人が3日に1日だけ世話する、というやり方をしているそうです。

「机上で理想のテレワーク」実験は、当社では成果がなかった様に見えますが、新しい形での「働き方改革」が、非常事態の世界各地で生み出され、有効に活かされている様に感じます。

やはり、人間は「考える葦」ですね。

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